SSブログ

無銭優雅 読了 [book]

「無銭優雅」読み終わりました。(2/21記事参照)

42歳の慈雨と栄の恋愛を描いた物語です。
まず頭に思い浮かぶのが”大人の恋愛”という言葉です。
きっと青山とか麻布あたりが舞台かと思いきや、中央線の三鷹・吉祥寺近辺。
この本の帯がけに「恋は中央線でしろ!」とあるのが面白い。
う~ん、深いようなそうでないような・・・

「栄みたいな男が実際にいたらやっぱり気持ち悪いなぁ」って思ってた。
でも慈雨のことを大切に想っているのは確か。
「でも、いつか死んじゃうかもって思うと、うっとりする。おまえのこと、すごく大事にしたくなる」
好きな人に言われたら、やっぱり嬉しいかな?
二人で栄の家で何かを食べる場面がしばし登場する。
栄の家は西荻窪にあり、かなり古く、庭も荒れ放題。
そこの部屋で食べるもの、例えば冷食の鴨南蛮とか。
すごい高級なものじゃないんだけど、おいしそう。
食事って何を食べるかだけじゃなくって、誰と食べるかが重要ですね。
慈雨の親友・両親・姪っ子を絡めながら、穏やかに物語は進行します。
小説の2/3を過ぎたあたりから、新たな展開に入ります。
今までベールに包まれた栄の過去が分かり、二人の間に怪しげな雲が・・・
ここから先は読んでからのお楽しみということで。

アマゾンのユーザーレビューにもありましたが、読む側の年齢により評価が分かれると思います。
好きか嫌いかと聞かれれば、私は「好き」と答えるでしょう。
こんな風に人と穏やかに過ごしたり、大事にされたい。
ハラハラ・ドキドキはないけれど、読んでいていい意味で”力が抜ける”小説です。
私、山田詠美ってもっと激しい小説を書くのかと勝手に思ってました。
でもこの本を読んでいい意味で裏切られた感じ。
機会があれば他の小説も読んでみようと思います。


nice!(2)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 2

コメント 4

ミック

『ベッドタイムアイズ』『ジェシーの背骨』『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』『ひざまずいて足をお舐め』『風葬の教室』『放課後の音符』『熱血ポンちゃん』この辺まで、読みました。ストーリーが激しいのもあるけど、文章の中に優しい感じがあります。なので、”力が抜ける”って感じ、なんとなく、分かります( ̄~ ̄)
by ミック (2007-02-27 01:42) 

カオリン

ミックさんたくさん読まれてるんですね。タイトルが衝撃的なので手に取りづらかったのですが、「熱血ポンちゃん」なんて面白そうですね。今度読んでみます。φ(..)メモメモ
by カオリン (2007-02-27 21:24) 

tomotomo

レポート待ってました!!
舞台が三鷹・吉祥寺!しかも西荻に住んでいるんですか??
わぁ、私がよく出没するところばかりで笑えます。
お洒落な街ではないところが、実際にありそうでいいですね。
読んでみたくなりました。
by tomotomo (2007-03-03 10:31) 

カオリン

知っている地名だと親近感が沸いて、物語に入りやすくなります。
それほど重たくない小説なので、サラッと読めると思います。
読み終わった後ちょっとだけ優しい気持ちになっている自分に気がついたりもします。
by カオリン (2007-03-03 23:23) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

サイボクハムでお買物さくらん ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。